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織物構造論の大系:糸から布へ、機能と美学の完全講義


織物構造論の大系:糸から布へ、機能と美学の完全講義

私たちが身に纏う「布(テキスタイル)」は、偶然の産物ではありません。それは、一本の糸をどのように交差させ、どの角度で並べ、どう仕上げるかという、物理学と化学に基づいた緻密な設計図(構造論)の結果です。

本稿は、Wardrobe Logicがこれまでに解明してきた、平織りからジャカード、そして最新の機能性フィルムに至るまでの膨大な織物構造論を体系化したインデックスです。ここにある知識を辿ることで、あなたは生地の見た目だけでなく、その「中身(構造)」を透視し、真の価値を見極める眼を持つことができるでしょう。


I. 原点:三原組織と糸の論理

全ての織物は、3つの基本組織(平織り、綾織り、朱子織り)と、糸のひねり(撚り)から始まります。まずはこの「基本原理」を理解することが、応用への第一歩です。


II. 平織りの進化:密度の操作と弱点の克服

最も基本的な平織りは、糸の密度や組み合わせを変えるだけで、驚くほど多様な機能素材へと進化します。

リブ(畝)による剛性制御

糸の操作と弱点の克服


III. 綾織りの深化:角度と素材の最適化

綾織りは、角度(急斜・正斜)と素材の使い分けによって、防水コートから作業着まで、全く異なる機能を持つ生地へと分化します。


IV. 審美性と機能の複合化:高度な応用組織

基本組織を組み合わせ、あるいは特殊な制御を行うことで、生地に「柄」や「複合機能」を持たせる高度な設計論です。

意匠性の極限(紋織り)

構造の複合と立体化


V. 仕上げとハイテク:完成度を高める最終工程

織り上がった生地を「製品」にするための仕上げ加工と、現代の化学が生んだ高機能素材の論理です。